「シェールガス革命とビジネスチャンス」セミナー(6/25)講演内容
講演概要:
3.11東日本大震災・大津波により「原発神話」が崩れ、その喪失するわが国電源の29%分を如何なるエネルギー源で代替するか喫緊の命題となっている。石油、天然ガス、石炭の化石燃料の中で、CO2排出量が比較的少ない天然ガスが、低炭素社会への切り札に間違いない。IEAは天然ガスの黄金時代到来とも唱えている。折しも米国内で新型ガス資源と言われる「シェールガス」の生産が急増し、2005年頃から年4%のペースで増え始め2010年には1,370億立方メートルに達し(2011年度の日本LNG輸入量の規模)、全米生産量の3割を占めるに至り、従来カナダから輸入していたガスが不要となる上に、国内需要を満たして余りある分を将来にはLNGとして海外輸出する計画が本決まりとなった。これを米国の「シェールガス革命」と呼んでいる。本講演は、その革命の魔術は何か、昨年10月にペンシルバニア州のマーセラス シェールガス生産現場を視察し筆者が目撃した現代版「東方見聞録」を報告する。さらにシェールガス井戸は水平掘削して仕上げ、ハイドロフラック(水圧破砕)を掛ける際に使われる莫大な量の水処理と化学薬品の環境破壊と汚染問題など現場が抱える地域環境対策を紹介する。今後わが国が必要とするLNGの安定供給源として米国でのシェールガス開発事業に日本企業が直接に海外投資したり技術サービスを提供するビジネスチャンスが期待されている。
講演内容:
1.はじめに:非在来型ガス資源、シェールガス、コンデンセート、タイトオイルとは
2.Marcellus Shale Gas開発生産現場の東方見聞録
3.水平坑井仕上げとハイドロフラクチャリングの魔術、マイクロサイズミックモニター
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4.多量な水処理、化学薬剤問題等と州政府、地域住民に密着した環境CSRや企業Alliance
5.米国の天然ガス生産実績とガス価格の推移、開発事業の経済性そしてビジネスチャン
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