インド市場の魅力
インドは世界第2位の人口約12.4億人を抱え、世界銀行の推計では2028年には中国を抜いて1位になると言われている巨大なマーケットです。中国同様にまだ貧富の差が大きいですが、経済発展に伴い中間層は確実に増加し、消費を牽引しています。消費者一人当たりの可処分所得は2006年には48,267ルピー(約7.8万円)から2011年には61,591ルピー(約10万円)まで上昇しています。その結果、2011年には携帯電話の普及率は50%を超えました。しかし、トイレがある家庭は50%以下です。このコントラストがインドの複雑な状況を物語っているのです。
日本とインドの関係ですが、シン首相は「地域的、そして全世界的に見ても日本は重要なパートナーである」と発言していますが、実際に両国間の貿易は増加傾向にあり、2011-2012年度には約180億ドル(1.8兆円)あり、日本からの2000~2013年における直接投資は約140億ドル(1.4兆円)に登ります。今後も、政府間の活発なサポートを背景に、両国間のビジネスは増加するものと見られています。以下は日本企業にとって大きなビジネスチャンスがあると思われる産業です。
セクター | 概況 |
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インフラ系プロジェクト | デリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)等の巨大プロジェクトに対して、90億ドル(約9,000億円)の半額を日本政府が資金支援することが2012年に決定しています。その他、長年懸案事項であった大型総合小売業、航空業界、保険・年金業界への規制緩和も進んでいます。両国間ではトップレベルで、インフラ、気候変動、代替エネルギーに関する議論が活発に行われています。 |
電子部品 | 電子機器の需要が高まり、技術力の高い日本企業の進出が望まれています。あるレポートでは、2005年~2015年の10年間で生産額が約15倍になると予測されています。 |
ソフトウェア開発 | バンガロールにソフトウェアの開発拠点を設ける日本企業が増加しています。大手では既にソニー、パナソニック、富士通、東芝等が進出済みです。オフショア開発企業も多く、世界中からITの開発プロジェクトが集まって来ています。 |
製造業全般 | 国際協力銀行(JBIC)によると、日本の製造業から見てインドは中国に次ぐ第二の投資先と認識されており、特に自動車、IT、インフラ、鉄鋼、製薬業界からの関心が高いようです。また、ジェトロの調査によるとインドは中国を抜き、最も投資をしたい国の1位になりました。現在、ラジャスターン州の日本企業向けの工業団地や、カルナータカ州の「Japan Village」等の計画が進行中です。在インド日本国大使 堂道秀明氏曰く、発電所、製薬、家電、保険、通信、自動車等、幅広い業界で日本からの投資が増えているとのことです。 |
エネルギー | 電力供給に不安をもち且つ石炭への依存率が高くCO2の排出量が増加しているインドですが、両国政府間で34ヶ所のソーラーシティを建設することに合意済みです。また原子力発電に関する協力関係ついても両国間でワーキンググループが既に立ち上がっています。 |
製薬業 | 日本の製薬業がインドにおける製造委託ができるパートナーを探す動きが活発なのと同時に、そこを拠点としてインド市場並びにグローバルに展開しようという動きもあります。 |
その他 | 鉱業、特にレアメタルに関する両国間のパートナーシップも強化されています。 |
インドに進出する際、問題になるのが複雑な税制と煩雑な行政手続です。貿易、直接投資といった参入形態を問わず、現地政府とコネクションのあるコンサルタントのサポートが不可欠となります。また、日本人にとってやっかいなのがビジネス文化です。数字に強く論理的な反面、情緒的な面も強く、フレンドリーだけど時には屁理屈も言うような方が多く、複雑な印象を受けます。人間関係をつくるためには、直接会って時間をかけて議論をする以外に方法はないようです。 |
<現地パートナーのご紹介>
インドにおけるにおける弊社パートナーはSRKアソシエイツで、代表はスシャマ R.カネットカール氏とスプリーヤ カネットカール氏です。 SRKアソシエイツは、国際ビジネスを専門とするコンサルティングファームで、バンガロールとムンバイにオフィスをもち、スタッフ7名が在籍しています。提供するサービスは市場調査、参入戦略立案、企業の信用調査、代理店探し、法的規制や許認可に関する調査、貿易の引合いフォロー、関税等の税金に関する情報提供、インド訪問時のサポート、展示会参加のサポートや代行等と、クライアントのニーズに対して柔軟に対応しています。 |
<事例紹介>
インドにおける販路開拓の事例はこちらを参照ください。
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